西部の娘 / La Fanciulla del West

『西部の娘』(せいぶのむすめ)は、ジャコモ・プッチーニが作曲、1910年に完成、初演された全3幕からなるオペラである。

西部の娘の登場人物

ミニー : 酒場「ポルカ」の女主人((ドラマティックな)ソプラノ)
ディック・ジョンソン : 実は盗賊ラメレス(テノール)
ジャック・ランス : 保安官(バリトン)
ニック :「ポルカ」のバーテンダー(テノール)
アシュビー : ウェルス・ファーゴ銀行の代理人(バス)
ハリー/ジョー/トリン、いずれも鉱夫(テノール)
ベッロ/ハッピー/シド/ソノーラ、いずれも鉱夫(バリトン)
ラーキンズ : 鉱夫(バス)
ビリー・ジャックラビット : インディアン(バス)
ウォークル : インディアンの女、ミニーの手伝いでありビリーの内妻(メゾソプラノ)
ジェイク・ウォーレス : 流しの唄歌い(バリトン)
ホセ・カストロ : 混血の男でラメレスの子分(バス)
郵便配達人(テノール)
合唱(テノール、バリトン、バス)

西部の娘のあらすじ

西部の娘の第1幕 : 酒場「ポルカ」の中

山すそにあるミニーの酒場「ポルカ」は鉱夫たちの数少ない憩いの場だった。男たちは、流しのジェイク・ウォーレスが唄う故郷の歌に涙したり、盗賊ラメレスがまたこの近くにやって来たという噂話に花をさかせている。
保安官ジャック・ランスが「ミニーはもうすぐ俺のもの」などと壮語したことから危うく喧嘩になるところだったが、ミニーが現れていつも通り聖書を読み聞かせてやるので、男たちは静まる。保安官ランスは不器用に、自分の想いをミニーに打ち明けるが、無邪気なミニーは取り合わない。
 そこへ「ディック・ジョンソン」と名乗るよそ者(実はラメレス)が現れる。昔、教会で見かけた男だと気付いたミニーはジョンソンに惹かれ、保安官ランスは嫉妬を覚える。ギャングの一味、ホセ・カストロが捕われ引かれてくるが、彼は親分のラメレスが姿を変えてそこにいることに気付き、男たちの注意を酒場の外にそらす。こうしてミニーとジョンソン(=ラメレス)は二人きりとなる。ミニーはジョンソンに、今晩自分の小屋に来ないかと誘い、ジョンソンはギャング仲間の口笛の合図を無視して、ミニーのところへ行こうと約束する。別れ際にジョンソンはミニーに「君は天使の顔をしている」と言い残し、純真なミニーはひとりうろたえる。

西部の娘の第2幕 : ミニーの小屋

はじめて男性を家に招くミニーがウォークルと一緒にうきうきと仕度しているところへジョンソンが現れ、一時を過ごす。やがてジョンソンは帰ろうとするが吹雪が激しくなったのを口実にミニーはジョンソンを引きとめ、二人は愛情を確かめ合う。
そこに保安官ランスやアシュビーに率いられた一団がやってくる。ミニーはジョンソンを隠して応対するが、ランスは「ジョンソンと名乗っていた男はやはり、残忍な強盗ラメレスだった。奴の足跡を追ってここまで来た」と告げる。男たちを一旦帰したあと、ミニーはラメレスに向かい「あんたの素性も、私を騙していたことも、わかった。出てって。」と激しく罵る。ラメレスは「父はギャングだったが、自分は父が死ぬまでそうと知らなかった。残された唯一の遺産、子分一味を用いて、母と弟たちを食べさせなくてはいけなかった。教会で初めて君を見たとき、真人間の生活を君と始めたい、屈辱的な過去は君には知られたくない、と神に祈った。しかし全ては無駄だった」と言い、小屋から去る。
待伏せしていた一団にラメレスは撃たれ瀕死の重傷を負う。ミニーは激しい葛藤の末、再び彼を小屋の屋根裏にかくまう。保安官ランスが追いかけて入ってくる。天井から滴る血でランスはラメレスの居場所を知る。ミニーはポーカーで決着を付けよう、と提案する。保安官ランスが勝てば、ラメレスは捕縛、ミニーもランスのもの、一方ミニーが勝てば、ラメレスは見逃す。
ミニーは結局いかさまをして勝つ。保安官ランスはそのいかさまに気付いたが、約束通り小屋をひとり、立ち去り、ミニーは狂喜する。

西部の娘の第3幕 : カリフォルニアの大森林、冬の夜明け前

数日後、大規模な山狩りの結果、ラメレスは捕えられ、ランスや鉱夫たちにリンチの末、絞首にされようとしている。ラメレスは「ミニーには、自分は放免されてはるか遠い土地で悔悟の日々を送っていると伝えてほしい」と遺言する。そこへ馬に乗ったミニーが到着、ランスは早く絞首にしてしまおうとするが、ミニーは自分がこれまで鉱夫たちに尽くしてきてやったこと、聖書を教えてやったことを思い返させ、ラメレスを自分のものにさせてほしい、でなければ一緒に死ぬ、と哀願する。彼女の情に打たれた鉱夫たちはラメレスを赦免することに同意、二人は馬に乗ってカリフォルニアを後にする。

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