マノン・レスコー / Manon Lescaut

『マノン・レスコー』(Manon Lescaut )はジャコモ・プッチーニが35歳の時に発表したオペラ。1893年初演。
この作品でプッチーニは一躍脚光を浴び、音楽家としての地歩を固めはじめる。
ルイージ・イッリカとジュゼッペ・ジャコーザの脚本にプッチーニが曲をつける、のちに「トスカ」や「蝶々夫人」などで大きな成功を収めることとなるこの3人によって生み出された最初の作品。

マノン・レスコーの登場人物

マノン・レスコー(ソプラノ): 美しく奔放に女性
マノン・レスコーの兄(バリトン):
騎士デ・グリュー(テノール): マノンの恋人
ジェロンテ・デ・ラヴォワール(バス): 財務大臣
エドモント(テノール): 学生

マノン・レスコーのあらすじ

物語の時代と場所は18世紀末アンシャン・レジーム下のフランスと植民地アメリカルイジアナ

マノン・レスコーの第1幕 : フランス、アミアンの宿屋の広場

学生と娘たちが集まり騒いでいる。その中の一人エドモントがアリア「楽しき宵に」を歌い、居並ぶほかの者もそれを唱和する。その中で騎士デ・グリューが静かにしているので、なぜかと問いただすと、騎士デ・グリューは「栗色、金髪の美人の中で」を歌う。
そこへ馬車がつきレスコーとその妹マノン、財務大臣ジェロンテが下りてくる。皆が荷物を持って宿屋に入り、マノンが一人になったとき、デ・グリューは彼女の名マノン・レスコーであることとマノンが若くして修道院に入る身の上だということを聞き出す。兄の呼ぶ声がしたのでマノンは立ち去るが、デ・グリューは再会を約束する。
マノンの美貌に陶然となるデ・グリューは、アリア「見たこともない美人!」を歌う。彼の周り取り囲みはじめた学生や娘たちはデ・グリューの恋慕をくだらないと笑うのであった。
財務大臣ジェロンテはマノンを誘拐させるために馬車を用意させる。これを漏れ聞いた学生エドモントはデ・グリューにそれを伝える。 デ・グリューはマノンと再会すると愛を告白し、ジェロンテの誘拐計画を明かし、逃走しようと誘う。
マノンとデ・グリューは、学生たちの助けをかり、ジェロンテの用意した馬車に乗り、まんまと逃げてしまう。
2人の逃走劇に地団太を踏んで悔しがるジェロンテ。それに対し、兄レスコーは「2人はパリで見つかるでしょう」を示唆を与える。
一方で、学生と娘たちは、してやったりと騒ぎ喜んでいるのであった。

マノン・レスコーの第2幕 : パリ、財務大臣ジェロンテの妾宅マノンの家

マノンとデ・グリューはパリで見つかり、引き離された。マノンはジェロンテの妾になっている。そこへ兄レスコーが現れ、その贅沢な生活に驚く。しかし、マノンはこの豪華だが愛のない生活に嫌気がさしていた。ここでアリア「このやわらかいレースに包まれても」を歌う。マノンは兄にデ・グリューの消息を聞く。そこへ音楽隊が現れ、ジェロンテ作曲のマドリガルを演奏し、さらに舞踏教師がメヌエットの稽古をつける。そこへジェロンテが現れ、マノンの美貌を称える。
そこへ突然デ・グリューが現れる。驚いたマノンは、彼に「お願い、復讐して」と謝り、すがりつく。デ・グリューはマノンのしおらしい姿に怒りを忘れ、2人は抱擁するのであった。
そこへジェロンテが登場。ジェロンテは怒り狂うが、マノンは開き直り、彼に手鏡をわたし「この変わりようをご覧くださいまし」と言い放つ。ジェロンテは怒りの余り、立ち去る。
デ・グリューは駆け落ちを誘い、マノンはそれに応じるが、逃走の前に宝石類を物色して時間がかかってしまう。デ・グリューはアリア「マノン、お前の愚かさが」を歌う。そうこうしているうちに、ジェロンテが呼んだ憲兵が到着し、マノンを連行してしまう。デ・グリューは剣を抜き、後を追いかけるが、兄レスコーにたしなめられる。「ああマノン」とデ・グリューは絶叫するのであった。

マノン・レスコーの第3幕 : ル・アーヴル港

連行されたマノンは娼婦としてフランスの植民地ルイジアナに売り飛ばされることになった。港まで追いかけてきたデ・グリューは必ず助け出すと告げる。
しかし、レスコーは警備の厳しさを理由に救出は失敗だと伝える。
他の娼婦たちと並べられ点呼されるマノン。その様子をせせら笑いながら見る群集。デ・グリューはいても立ってもいられなくなって飛び出し、船長にマノンと同じ船に乗せてくれと懇願する。このとき、アリア「狂気のこの私を見てください」を歌う。デ・グリューの気迫に押され船長は、「見習い船員」として同乗を許可する。

マノン・レスコーの第4幕 : ニューオリンズの荒野

植民地ルイジアナでも問題を起こしたマノンとデ・グリュー。マノンは疲弊し一歩も動けなくなってしまった。デ・グリューはマノンに水を与えたいと思うがそれさえもかなわないのである。デ・グリューは荒野にマノンを残し、人家を探しに荒野をさまよう。
マノンは自らの死期を悟り、アリア「一人さびしく」を歌う。
やがて、絶望したデ・グリューが戻って来ると、二人は甘美な二重唱を歌う。マノンは最後の力を振り絞り、デ・グリューに別れの挨拶をすると息絶える。デ・グリューは荒野でマノンの遺骸を抱きしめ慟哭するのであった。幕。

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